2013年8月2日(金)
らくご街道 雲助五拾三次-惨劇-
緑林門松竹より『新助市』『おすわ殺し』らくご街道 雲助五拾三次-惨劇-
雲助月極十番から生まれた
雲助師匠の香り『雲』に加え、らくご街道雲助五拾三次では香りも
五拾三次に同行させて頂き、毎回、
噺の香りを創っていきます。
この噺の香りのコンセプトを毎回、
アップしていきたいと思います。
極力、・・・、ですが。
先日の緑林門松竹より
『新助市』『おすわ殺し』では、譽毒=毒砂を使用する場面が出てきます。
今回はこの「毒」をテーマに創香。
「毒」と言ったら、どんな感じの香りを
想像されますか?既に某外資化粧品「毒」と言ったら、どんな感じの香りを
ブランドで販売されているものの印象が
強いかもしれませんね。
さて、この譽毒、砒素系のようで、本来の
大きな塊の状態は臭く、にんにく臭に近い
感じがするらしく。これをそのまま香りに
しては色気がありません。それに、毒という
ことがわかってしまっては、殺人事件には
ならないよなぁ、とか思ったり。
では、どんなものであれば、相手に気づ
かれずに殺れるのか・・・。
噺の舞台でもある江戸時代。薬は漢方で
「良薬は口に苦し」です。
あ、この言葉を聞いて、としちゃんと
きんどーさんのやりとりを思い出す方いらっしゃいましたら、拍手~。
では、その逆を考えてみたら、どうなる
のだろうかと。甘い香りの代表格である丁子は、江戸時代には大流行。人々は
こぞってあの南国フルーツが持つような
甘い香りを楽しんでいたに違いないのです。
吉原の遊女は、丁子油を体に塗っていたり
もしてました。
そんな香りが毒だったとしたら、きっと
香りの甘さに騙されて気付かないのでは?今回、色々と毒について調べてみて、
えぇ、何か悪いことを企んでいる訳では
決してありませんから。生き物の中でも、
毒を持ってる派手なのは危険信号を発して
いると言いますが、それは、本当は毒を
使うつもりはないけど、もし近づいて
きたら使っちゃうからね、って先に宣言
してくれているんですよね。
でも、人間を殺せる位の毒を持っている
のに海の中で石みたいに知らん顔でじっとしているオニダルマオコゼみたい
のは、いつだってホントに殺る気の塊
なんだなって思ったのです。
多分、本物の毒というのは、
そういうことなのかもしれません。
本来の姿を見せることはしない・・・。
こわい~。
こんな試行錯誤から緑林門松竹より
『新助市』『おすわ殺し』での毒の
香りは、とっても甘い、それは毒とは
思えない香りとなりました。
多分、間違えて飲んじゃうと思いますよ、
こんな香りの飲み物があったら、って感じです。
お休みの際、枕元でご使用になられると、
その甘さで深い深い眠りに誘われること
でしょう。
でも、夢の中で噺のような惨劇が起きて
しまうかどうかはわかりませ~ん!(笑)。
素敵な夢を!
music:'different
gear, still speeding' -BEADY EYE
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