2012年11月10日土曜日

温めると、香るの~!

和の香りは温度で大きく3つに
分類出きます。

今回は、温めて香りを楽しむ
『練香(ねりこう)』について少し。

まずは見た目から。

 

この真ん中の黒い丸いものが
練香です。
電気香炉でも楽しめるのですが、
不思議と温められた灰の上での
香りの方が優しく、柔らかささを
感じるのです。

香りは調香にもよりますが、
甘さのある華やかさがあります。

でも香水の香りとは全く異なり
ます。 




単体でアップ撮影すると、こんな
感じ。(言ってはイケナイ、巨大な
正露丸チックでしょ)。

実際のサイズよりも写真は大きく
見えるのではないかと思います。
直径1cm未満程度の、黒い丸薬
と思って頂けたらと思います。

練香は、練りの字から塗り香水と
勘違いされることもありますが、
直接体にはつけません。ご注意を!

そも和の香りは、塗香以外、基本的
に身体には直接付けません。

さて、この練香。粉末状の香木と

各種香原料を調香し、炭を入れ、
蜂蜜で練り上げ、丸めたものです。
その昔から、そのようにして作られ
ています。

ちなみにこの炭は、防カビ用です。
古の頃から、炭の効果はわかって
いたのですね~。
 

実際に使用する際は、最初の写真
のように、炭で温められた灰の上に
練香を置き、間接的に温めることで
香りを出します。(写真で炭が写って
いないのは、灰の中に埋まっている
からです。)

簡単な方法もあるので、それは、また
次回にでも。

火鉢などをお持ちでしたら、もちろん
ご使用頂けます。

ただ、置く場所にはご注意ください。
火が近すぎると、焦げますから~。

お線香とは違うので、火を付けては
ダメです。灰の上で温める時も、火が
近すぎると焦げてしまい、そうすると
思いっきり焦げくさい香りしか出て
きません。
 

茶道では炉の時期の炭手前で練香は
使用されています。

平安期には、この練香が大活躍です。
衣装に薫きしめたり・・・。

この続きは、また香りの歴史にて。

どんな香りになるのか、どうやって
作るのか、などなど思われる貴方、
ぜひ、一度講座にて体験なさって
みてください。

作り終ったあとの手は、とても素敵な
香りを放ちます!

Music: "Poppermost" - Mayumi Chiwaki

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